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うつ病など審査簡略化


 仕事上のストレスが、うつ病などの精神障害や自殺の原因となったと認められた場合には、けがと同じく、労災補償が受けられる。


 これまでは詳細な個別審査が必要だったが、厚生労働省は昨年12月、具体例を交えた新たな認定基準を策定し、審査の簡略化や期間の短縮化を図っている。


 大阪府内の男性(32)は3年前、職場でのいじめが原因でうつ病を患ったとして労災申請を行った。審査に要した期間は約8か月。精神障害による労災認定では平均的だが、「治療費や生活費の負担が気掛かりで、待つのがつらかった。体調もすぐれず、もっと迅速にできないのかと思った」と振り返る。


 精神障害による労災申請は2000年度、全国で212件だったが、10年度は1181件に増加。認定率は過去5年間で約3割にとどまる。


 「そもそも、精神障害が労災の対象になると知らない人も少なくない」と大阪労働局・労災補償課長の菊池宏二さん。同課や大阪府内の各労働基準監督署では先月から、新たな認定基準の手引を備えている。


 新基準では、
〈1〉ストレスの要因となった業務上の出来事について、労基署が申請者や家族、同僚、主治医らから聞き取る
〈2〉その内容を、36項目の評価表に照らし合わせ、「強」となりうる具体例=※=
があり、しかも「家族の死」など業務外での大きなストレスが見当たらないケースなどを労災と認定する――というのが基本的な流れとなる。


 従来の審査では、労基署の聞き取り結果を基に、精神科医3人が全ケースを協議して判断しており、平均で8・6か月かかっていた。今回の基準変更で、各労基署の担当者レベルで審査できるようになり、治療歴のない自殺事案など、判断が難しいケースを除き、精神科医による協議が省略される。


 判断の基準を明確にするため、各項目に具体例などが挙げられたのも特徴。例えば、「極度の長時間労働」については、「発病直前の1か月に160時間以上」「3週間で120時間以上」と、時間外労働の目安を具体的に示した。さらに旧基準では発症前の半年間が審査の対象だったが、セクハラやいじめがもっと早い時期から続いていれば、始まった頃の状況からストレスの度合いを検討するように運用が改められた。


 菊池さんは「本人がストレスに感じたことを時系列にまとめたメモや勤務状況、出退勤時間がわかる手帳や日記、メールの送受信履歴なども出してもらえれば、よりスムーズに審査できる」と話す。


 申請はパートなど雇用形態を問わず、全ての労働者が行える。治療費などが受けられる労災保険の各給付請求書を、主に職場の所在地を管轄している労基署に提出する。成年後見人や遺族、弁護士、社会保険労務士も代わりに提出することができ、事業主の協力が得られない状況でも受理される。


 新基準の内容をまとめた手引「精神障害の労災認定」は厚労省のホームページ上で公表されている。


※
強いストレスとみなされる具体例
・倒産を招きかねないミスをし、事後対応にもあたった

・仕事量が倍増し、時間外労働も月100時間以上となり、休日の確保も難しくなった

・配置転換としては異例なもの(左遷)で、職場内で孤立した

・転勤先が初めて赴任する国で、現地職員との会話ができないなど業務遂行に著しい困難を伴った

・同僚らが結託して、人格や人間性を否定する言動が執拗(しつよう)に行われた

内閣府と警察庁は9日、11年の自殺統計(確定値)を公表した。自殺者数は3万651人で前年より1039人減少したものの、98年から14年連続で3万人を超えた。統計を分析した内閣府は5月に自殺者数が急増したことを特徴に挙げ、「東日本大震災を背景とする経済的なリスクの広がりが原因」との見方を示した。避難所や仮設住宅で発見されたことなどから、震災に関連する自殺と判断されたのは55人だった。


5月の自殺者数は3375人で、4月を24%上回り、年間を通じて最も多かった。内閣府によると、ピークは3~4月や秋にくるのが例年の傾向という。5月の状況を4月と比較すると、年齢別では30代が44%増、職業別では「被雇用者・勤め人」が40%増加した。動機・原因別では男性の「経済・生活問題」が27%増と目立った。


内閣府は、こうした統計に加え(1)自治体へのヒアリングで震災による経済の悪化を指摘する声が寄せられた(2)5月に倒産件数の増加を示すデータがある--ことなどを理由に、震災が経済に悪影響を与えたことが5月の自殺急増に関係したとみている。


一方、5月は20~40代の女性の自殺者が4月より45%も多く、特に5月12日から急増していた。8月まで内閣府参与として政府の自殺対策に関わった清水康之・ライフリンク代表は、24歳の女性タレントが同日に亡くなったと報じられたことに着目し、「過剰な自殺報道の影響が大きかった」と指摘している。


11年の自殺者のうち男性は2万955人、女性は9696人で女性が32%を占め、14年ぶりに女性の割合が3割を超えた。年代別では19歳以下が622人と前年を13%上回り、若年層の増加も目立った。

年間3万人を超える自殺者を1人でも減らそうと、県社会福祉士会は3月11日、社会福祉士のほか精神科医や弁護士ら専門職による「こころの健康・福祉・法律無料相談会」を上大岡駅前のウィリング横浜(横浜市港南区)で開く。失職や借金、心の病など「誰にでも起こりうる」一方で自殺の原因とされる生活課題について、解決策を考えていく。


 警察庁の統計(速報値を含む)では、全国の自殺者数は1998年から2011年まで14年連続で3万人を超えている。10年の県内の自殺者は1849人に上る。男性が7割、40~60代が5割を超えており、「健康問題」や「経済・生活問題」が原因とされるが、「どこにも相談せずに抱え込んだまま自殺してしまう場合が多い」と同会。


 相談会は、専門職が相談を受けることで、解決策を一緒に考え、自殺を防ぐ狙い。社会福祉士や精神科医、弁護士、司法書士、精神保健福祉士が、生活苦や介護、障害、孤立などについて無料で相談に応じる。


 午後1時15分から。1人50分間で、事前申込制=ファクス045(317)2046=だが、当日でも受け付ける。
問い合わせは、県社会福祉士会電話045(317)2045。

従来のうつ病とはタイプが異なる「新型うつ病」が精神科医の間でも注目されているが、この病気は精神病ではなく、首が原因で治せると主張する「日本新型ウツ病学会」が昨年2011年12月に発足、12年1月26日に記者会見を開いた。


 学会理事長に就任した松井孝嘉・東京脳神経センター理事長 (脳神経外科) は「首からの新型うつ病の最も典型的な患者は皇太子妃の雅子さまではないでしょうか。毎年3万人超の自殺者の多くもこの病気であり、精神科では治らない」と早期の対応の必要性を訴えた。


■低周波治療や電気鍼治療が効果


 松井さんによると、交通事故などの外傷のほか、パソコンや携帯電話の普及で、うつむき姿勢の生活が増えたため、首に負担がかかり、頸筋の異常から自律神経を介してさまざまな身体症状が現れる。松井さんはこの病気を「頸筋症候群」と命名した。主な症状は頭痛、めまい、微熱、疲労感、ドライアイ、胃腸障害などで、患者さんはいろんな診療科を回り、十数種類もの病名がつく。気分の落ち込みや不安、やる気の喪失などが加わる「頸筋症うつ」になると、心療内科や精神科ではうつ病と診断して抗うつ薬を処方するが、根本原因の首の治療がないためほとんど回復しない。

 首からくる新型うつ病(頸筋症うつ)は、従来のうつ病にくらべて、身体症状の訴えが多く、症状の波があり、気圧が下がると悪くなるなどの特徴がある。また、治らないことからの不安や絶望気分から自殺の率は従来のうつ病の数倍も高い。松井さんは重症者に対して低周波治療や電気鍼治療を実施しており、患者さんの8、9割は、うつ症状が3週間、身体症状は3カ月以内に消える、という。「間違った治療によるむだな医療費、自殺者を減らしたい」と、学会設立を思い立った。


 同学会は脳外科医、神経内科医、内科医ら約80人が参加、事務局は東京都港区虎ノ門4丁目の東京脳神経センター内。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

会社の健康 第20回
『~企業メンタルヘルス対策の意義①~』

企業において、メンタルヘルス対策は"何のため"に行うので
しょうか。
目的は①「全従業員の健康増進、メンタルヘルス不全の未然防
止」②「不全者の早期発見・対応」③「職場復帰支援や再発予
防支援」の3つです。
そして、「従業員の満足度や健康増進」を図り、「組織パフォ
ーマンスの向上」を目指します。

では、"誰が"行うのでしょうか。

主体は、①「個人レベル」②「現場レベル」③「組織レベル」
の3つがあります。
組織として"制度"を作り、現場でキーマンとなる管理職が部
下に対し制度を"活用"し、従業員が各々"実践"していきま
す。それぞれが主体となり推進していくことは、企業メンタル
ヘルス対策の理想と言えます。今、企業では"メンタルヘルス
対策"をどう捉えているのでしょうか。

次回から推進を担う人事労務担当者と産業医による"メンタル
ヘルス対策の意義"をご紹介したいと思います。
どうぞ、お楽しみに。

【寄稿】
あさかストレスケアセンター/センター長 神山寛之(精神保
健福祉士)

  • こころの発熱? うつ病の症状チェック
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  • さくまメンタルクリニック

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