メンタルヘルスについて

メンタルヘルス最新情報


 鬱病などの精神疾患で平成22年度中に休職した全国の公立小中高校の教職員は5407人で、18年ぶりに減少したことが22日、文部科学省の調査で分かった。過去10年間は数百人単位で増加し続けてきたが一定の歯止めがかかった格好だ。文科省は「各教育委員会の休職者対策の成果」と分析する一方、依然、高水準だとして、来年1月下旬に教職員のメンタルヘルス対策の専門家会議を立ち上げ、取り組みを強化する方針。


 調査結果によると、病気休職者の総数は、前年度比33人増の8660人で、過去最多を更新した。このうち、精神疾患の割合は62・4%で、前年度に比べ0・9ポイントの減少となった。精神疾患による休職者を年齢別にみると、50代以上が最も多く39・8%、40代33・8%、30代19・7%、20代6・7%と続いた。


 今回は転勤による影響を探るため、精神疾患で休職するまでの所属校での勤務期間の調査を初実施。それによると、1年以上2年未満が最も多く22・5%。6カ月以上1年未満が17・0%で続き、約半数が転勤後2年未満で休職していた。文科省の担当者は「人間関係など環境の変化でストレスを抱えるケースが多いのではないか」と分析する。


 文科省は同時に、教職員の懲戒処分件数も公表。22年度は前年度比38人減の905人で、処分理由は交通事故の349人(前年度比29人減)が最も多く、わいせつ行為152人(同14人増)、体罰131人(同19人減)などが続いた。

 仕事上のストレスからうつ病など心の健康を害する人が増加しています。経済状況の低迷に加えて、特に今年は東日本大震災という大きな出来事があり、これを契機にメンタルヘルスが不調になる人の増加も懸念されています。


 昨年(平成22年12月)の段階で労働政策審議会がまとめた報告書では、日本の自殺者は、平成10年以降12年連続して3万人を超えており、このうち「勤務問題」が原因・動機の一つとなっている者は約2,500人となっています。仕事や職業生活に関して強いストレス等を感じている労働者は約6割おり、精神障害等の労災認定件数が増加傾向にあるにも関わらず、心の健康対策(メンタルヘルス対策)に取り組んでいる事業所の割合は約34%(平成19年)であると分析されています。


 今年の段階ではこの傾向がさらに進んでいると思われ、職場におけるメンタルヘルスへの取り組みの重要性は増しているといえるでしょう。以下に、上記の報告書にまとめられている内容を要約して説明します。この内容に基づき来年にも労働安全衛生法の改正がなされる見込みです。


【メンタルヘルスの新たな仕組みづくりの推進】


 事業者の取組としては、メンタルヘルスの専門家である医師が労働者のストレスに関連する症状・不調を確認する体制を導入することが第一歩になります。具体的には、労働者が事業者に対して医師による面接の申出を行った場合には、事業者が医師による面接指導や医師からの意見聴取等を行うことを事業者の義務とする仕組みが提案されており、今回の法改正で導入されることになっています。


 この仕組みの中では、個人情報の保護の観点から、ストレスに関連する症状・不調の確認を行った医師は、労働者のストレスに関連する症状・不調の状況及び面接の要否等の結果について、労働者に直接通知することになります。事業者は、労働者が面接の申出を行ったことや、面接指導の結果を理由として、労働者に不利益な取扱いをしてはいけません。


 従来の産業医の体制は必ずしも十分でないことから、産業医有資格者、メンタルヘルスに知見を有する医師等で構成された外部専門機関を、一定の要件の下に登録機関として、嘱託産業医と同様の役割を担うことも検討されています。


 報告書では、医師が労働者のストレスに関連する症状・不調を確認する項目については、労働者の「疲労」、「不安」、「抑うつ」について、簡易に確認することができる標準的な例を示すこととされています。


 また、国の役割として、50人未満の小規模事業場においても、面接指導を効率的・効果的に実施するために、これら小規模事業場の労働者の健康管理を担っている地域産業保健センターにおいて、メンタルヘルスに対応可能な医師・保健師を確保する等、機能の強化が謳われています。


【国が講じる対策】


 報告書では、メンタルヘルス不調者への適切な対応、休業した労働者の職場復帰等、職場のメンタルヘルス対策を総合的に推進する観点から国が講じる施策として、以下のものが挙げられています。


1.管理職に対する教育


 日常的に部下と接している職場の管理職は、部下のメンタルヘルス不調の早期発見、早期対応や、職場のストレス要因の把握や改善に重要な役割を持つこと、また、管理職自身のケアも重要であることから、職場の管理職に対する教育の促進。


2.職場のメンタルヘルス対策に関する情報提供の充実


 中小規模事業場の担当者等、職場のメンタルヘルス対策を実施する者が、メンタルヘルスに関する様々な知識を容易に習得することができるようにするため、積極的な情報提供の実施、メンタルヘルス・ポータルサイトの充実。


3.メンタルヘルス不調者に適切に対応できる産業保健スタッフの養成及び活用


  メンタルヘルス不調者に適切に対応できるよう、産業医、意見を述べる医師等に対して、関係の団体等とも協力して職場におけるメンタルヘルス対策等に関する研修を実施し、必要な知見等を付与するとともに、必要な場合には適切に専門医につなげることができるようにする。


4.配置転換後等のストレスが高まるおそれがある時期における取組の強化


 民間団体が行っている自殺の実態調査において、配置転換や転職等による「職場環境の変化」がきっかけとなってうつになり自殺したケースが報告されている。このような例を踏まえて、配置転換後においてストレスが高まる場合があること等について周知啓発を行い、問題が悪化する前に支援へとつなげる。


5.うつ病等による休業者の職場復帰のための支援の実施


 うつ病等による休業者が円滑に職場復帰するためには、休業の開始から職場復帰までの流れや手順を明確化しておくことが重要であることから、医療機関と職場の十分な連携の下、休業者の回復状況に的確に対応した職場復帰支援プランの策定、実施等の取組を広く普及するため、事業者の取組に対する支援を行う。

 次回は、この報告書を踏まえた法改正の具体的な内容について説明します。


職場のメンタルヘルス対策(1) 法律コラム
J-net21

厚生労働省 こころの耳


氏名:高橋弘泰

生年:1970年生

弁護士登録年・弁護士会:
2009年弁護士登録、第二東京弁護士会所属

学歴:
1994年東京大学法学部卒業

得意分野等:
東京都に勤務の後、大宮法科大学院に入学し、法曹を目指す。行政事件、刑事事件など公益的な活動に力を入れる一方、民事分野でも敷居が低く利用しやすいと同時に、内容的には決して妥協しない良質な法的サービスの提供に努めていきたいと思います。

所属事務所:
法律事務所フロンティア・ロー
http://frontier-omiya.jp/index.html

 法人の社員向けのメンタルヘルス事業を展開するセーフティネット(東京都千代田区)は1日から、海上自衛隊の幹部育成教育を活用した、管理職向け社員研修サービスを始めた。団体による任務遂行を常とした自衛隊のノウハウを一般企業向けに応用し、管理職の部下指導などに役立ててもらう狙い。

 海上自衛隊は作戦遂行に向けた行動をとる際、「作戦要務」という論理的思考法を用いて、部下に対し作戦の意義や自らの役割を認識させる。今回の研修サービスでは、この作戦要務を用い、上司が部下に対し、与えられた仕事の意義などを論理的に納得させ、スムーズに組織を動かす方法論を伝授する。

 同社は2001年からメンタルヘルス事業を展開。現在は会員法人の社員や家族を対象に、24時間対応のサービスを提供している。近年、「部下が思うように動いてくれない」といった管理職からの声が急増。部下の側からも「上司から納得できる指示がない」などの相談が寄せられていた。

 同社はこれに着目。海上自衛隊幹部だった山崎敦社長の人脈も活用し、作戦要務の活用を発案、関係者向けのテスト研修を経て実用化にこぎつけた。講師は3人全員が、経験豊富な元海上自衛隊幹部で、初年度は会員法人30社に導入する。2年目以降は講師を10人に増強、100社での導入を目指す。

2011年12月02日日本テレビ系(NNN)

「こころの健康推進議員連盟」が発足

鬱病など精神疾患の増加を受け、与野党の国会議員が、心の健康を守る基本法の成立を目指して議員連盟「こころの健康推進議員連盟」を発足した。

 1日に行われた「こころの健康推進議員連盟」の設立会合には、党の代表や歴代の厚労相ら、超党派の議員が集まった。現在、40人に1人が精神疾患で医療機関にかかっている他、自殺や引きこもり、児童虐待なども精神疾患が背景にあることが多いと言われている。議員からは「精神疾患をめぐる政策は不十分で、充実が必要だ」という声が上がった他、精神科のあり方について「患者の収容、隔離が日本の現実だが、医師や看護師らのチームが患者のもとに行く訪問型の医療にすべき」という意見もあった。

 議員連盟は、患者や家族を支援して地域で自立した生活ができるようにする「基本法」の成立などを目指して活動していく予定。


産経ニュースより


  従業員が抱えるメンタルヘルス(心の健康)問題を重症化しないようにしたり、復職を支援したりする企業向けのサービスが充実してきている。仕事上のストレスが原因で鬱病などになる社員が増え、問題が深刻化しているためだ。生産性の低下を避けたい企業の需要もあり、発症の防止や組織の改善などに踏み込んだプログラムも登場している。
 
 
◆専門家が対応
 
 「どのように社員の主治医と連携すればいいですか」。10月下旬に損保ジャパン・ヘルスケアサービス(東京都新宿区)が企業の人事担当者ら向けに開いたメンタルヘルスの解決策に関するセミナーで、参加者からは切実な様子で質問が出た。

 労働政策研究・研修機構(練馬区)が、全国の事業所を対象に昨年実施した調査(回答数は5250)。約57%がメンタルヘルスに問題を抱えている正社員がいると回答し、人数も増加傾向にあった。

 こうした企業向けに損保ジャパンが手掛けるサービスの特徴は、企業側の視点で産業保健態勢を支援すること。精神保健福祉士や臨床心理士などの資格がある専門のコーディネーターが原則月1回、企業に出向き、不調者との面談や管理職の相談に対応する。

 コーディネーターの横森聖さんは「不調な社員のカウンセリングだけで解決するのは難しい。主治医や上司、人事担当者とのコミュニケーションの間に入りながら、職場の実態を踏まえた解決策につなげるようにしています」と説明する。

 担当したある企業では、仕事の緊張で頭痛やめまいを訴えている社員と面談し、上司との意思疎通不足に原因があると感じた。上司が話し掛ける機会を増やすようにしたところ、次第に社員の体調も改善したという。

 不調者の職場への復職率で一定の成果が出せなかった場合、支払った料金を最大で全額払い戻す「成果保証型」も9月に始めた。
 
 
◆生産性の向上に
 
  アドバンテッジ リスク マネジメント(目黒区)は早期の発見と対応や再発防止・復職支援など、従業員への働き掛けを中心としたメンタル対策支援に加え、組織の改善策も企業と一緒になってつくるプログラムを今年の春から展開している。鳥越慎二社長は「組織に問題がある場合は、外部が関わることが必要」と話す。

 相談窓口の設置だけでなく、能動的な働き掛けを目指し、「ストレスチェック」で問題があるのに自覚症状がない従業員を見つけ、カウンセリングで対応するサービスを始めたのは9年前。あるIT企業では導入後5年間で、不調で新たに休職する社員の割合が25%減ったという。

 従業員のストレス耐性を高めることにも重点を置いている。鳥越社長は「これからは不調者を出さない対策だけでなく、メンタル面でタフな人材の育成によって個人と組織を活性化し、生産性の向上につなげることも大切だ」と指摘する。

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